ウチらめっちゃ細かいんで

ビジョン

Vision

「誰もが、安心して働ける場を作りたい」
それが、わたしたちの想いです。

ひきこもりの人たちが集まった会社って、なんなの? なにができるの?
そう思われる方も多いかもしれません。

そもそも、ひきこもりの人に対して「サボっている」「甘えている」「世の中もっと大変なんだ」なんて思う人も、いるかもしれません。

ひきこもりの人も、実はそのことはよくわかっています。
このままじゃいけない、ということも。
でも、何かをしたくても、しようと思っても、一歩を踏み出せない。
それは、理屈ではなく、長年の様々な蓄積の結果、自分自身の防衛反応として「踏み出したくても踏み出せない」のです。

だったら、どうしたら一歩を踏み出せるのか。
必要なことは「出て行っても大丈夫」と思える、安全・安心な環境です。

生きづらさ、働きにくさを感じている人たちは、今の時代、ひきこもりの人だけではないと思います。
だったら、ひきこもりの人も含め、生きづらさ、働きにくさを感じているけれど、それでも仕事をしたいと思っている人たちが、少しでも安全・安心に働ける場所を作りたい。
同じように感じている人たちが集まって、自分たちができることをし、社会と再びつながっていく。
そのお手伝いができたらいいなと思って、この会社を作りました。

「誰もが、安心して働ける場を作りたい」
それが、わたしたちの想いです。

■ 「ウチらめっちゃ細かいんで」設立に関するご挨拶

この度は弊社ホームページへのご訪問を誠にありがとうございます。
株式会社ウチらめっちゃ細かいんで 代表の佐藤です。

弊社は「ひきこもり」当事者・経験者が主体となって設立された会社です。
NPOでは「ひきこもり」の方を中心に設立された団体はありますが、株式会社での設立は日本初となります。

私自身も、いとこに2人、ひきこもりの当事者がいます。
小さなころから、彼らのやさしさや、ちょっと引っ込み思案なところなどを知っていることもあって、私自身は世間の方が抱くような「ひきこもり=悪」や「ひきこもり=怖い」といったイメージは一切なく、多くのひきこもり当事者・経験者と交流を持つようになった今でも、彼らの真面目さ(不器用さともいえるかもしれません)や粘り強さ(十数年、社会との接触を断つというのは、ある意味での「粘り強さ」だと思います)には、素晴らしいものがあると思っています。
私のいとこもそうですが、ひきこもりの方は総じてやさしい方が多く、周りの人の気持ちを読みすぎてしまうところもあって、「自分が我慢して丸く収まるのなら・・・」というような気持ちでいろいろ譲ってきた結果、自分自身を苦しめてしまっているというところもあるのかな、と思います。

一方で、ひきこもり当事者・経験者の中には、大学卒業後の就職でつまづいてひきこもりになってしまった等、能力的・スキル的に高い方がいるのも、また事実です。
そして、何よりも、彼ら・彼女らの多くは「自分たちができることであれば、仕事をしたい」「社会に対して、できることなら何かしらの貢献がしたい」とも思っています。
ただ、過去の様々な経験から、対人関係に不安があったり、コミュニケーションがうまく取れないなど、一般の企業ではその能力やスキルを発揮しにくい、という現状もあります。

この事実に触れた時、ふと思ったのが、この問題は、決してひきこもりの方だけの話ではない、ということでした。
今の時代、いろいろな面でギスギスした感じを受けたり、生きづらさ・働きにくさを感じている人は、ひきこもりの方だけでなく、他にも多くいるのではないか。
ひきこもり当事者・経験者が安全・安心に働ける場所であれば、他の多くの方にとっても魅力的な環境になるのではないか。

そう思ったときに、ひきこもり問題とは、働き方問題なのだと理解しました。
(もちろん、ひきこもり問題のもう一つの側面は「親子関係問題」ですが、この点はここでは割愛します)

働き方改革が様々な場面で取り上げられる今、ひきこもりの方が安全・安心に働ける環境を整えることは、彼ら・彼女らにとってだけでなく、社会全体に対して、必ずプラスになります。
100万人いると言われているひきこもり当事者の1%でも、1万人です。もともとの素養は素晴らしいものを持つ彼ら・彼女らが、安全・安心に働くことができ、活躍することを想像したとき、私自身は、これまで経験したことのなかったようなワクワク・ドキドキ感を覚えました。

例えば、私のもともとのバックグラウンドであるIT業界は、常に深刻な人手不足に悩まされています。
AIやIoT、あるいはスマホ等の普及に伴い、ITエンジニアの需要は右肩上がりですが、ITエンジニアの総数は、二十数年来、100万人前後から変わらない状況で、2020年には37万人、2030年には79万人が不足するという予測もあるくらいです。
一方で、ITエンジニアは、在宅でも仕事ができることが多く、またコミュニケーションも必要最低限でよかったりします。直接の会話が苦手ならメールやチャットでもOKということも多いです。
このような仕事の進め方であれば、ひきこもりの方が大きく現状を変えることなく、少しずつ取り組んでいけるのではと思いますし、実際に弊社のエンジニア・講師スタッフには、まさにこのような形で仕事に取り組んだ結果、現在一緒に働いている、ひきこもりの当事者・経験者も多く在籍しています。

「誰もが、安心して働ける場を作りたい」
弊社のビジョンは、ひきこもりの方はもちろんですが、生きづらさ・働きにくさを感じる人たちが、それぞれが持つ特性を生かして、安全・安心に働き、社会と繋がることができる環境を実現したい、このような想いの下に生まれました。
社名の「ウチらめっちゃ細かいんで」。これも、ひきこもり当事者の特性の一つである「こだわりとも呼ぶべき細かさ」、これをうまく生かせる仕事は、プログラミングや各種検査、マニュアル作成、あるいは講師業務など、実はいろいろあるということに気づいたときに、この特性をもっとアピールしたい、仕事に繋げたいという想いから、名づけられました。

働くということは、人や社会に喜んでもらうことだと私自身は考えています。
ひきこもり当事者の方をはじめ、弊社で働くすべてのスタッフが、仕事を通じて人や社会に喜んでもらうことができ、そして自分自身も喜び、成長し、自信をつけて、新たなステージに進むこと。
これを全力でサポートしたいと思っています。

皆様の温かいご支援を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

佐藤啓

2017.12.1
株式会社ウチらめっちゃ細かいんで
代表取締役社長 佐藤 啓